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「クレド」は社員に勇気を与えてくれる

2021.2.6

ブランディング

「クレド」とは、行動指針のこと

こんにちは、國吉です。

「クレド」という言葉をご存じですか?

「ビジョン」や「ミッション」が、実現したい将来像や会社の果たすべき使命などの「未来」を表すのに対し、

「クレド」は、会社としての行動基準、「今現在」どういう価値観で行動すべきなのか、を表す言葉です。

しっかりしたクレドがあると、社員は自分がどう行動すべきかを、主体的に判断することができます。
ボトムアップでの業務改善が起こりやすくなり、非常に強い組織になります。

また、クレドで示したことを会社も守ることで、社員は会社を信頼しやすくなります。

逆に、会社や経営陣自身が、決めたクレドを守らなかったり、クレドと矛盾した指示が続くようだと、クレドは絵に描いた餅になり、社員の心は離れていくかもしれません。

ホテル・リッツカールトンのクレド

引用元:https://www.ritzcarlton.com/jp/hotels/japan/osaka

そんな「クレド」を重要視するので有名なのが、ホテル・リッツカールトンです。
「世界で一番サービスのいいホテル」といわれているそうですが、それを証明するような、いろんな逸話があります。

  • ニューヨークのリッツカールトンで固い枕を要望したら、次から世界のどのホテルに行っても、何も言わずに固い枕を用意してくれるようになった
  • 顧客がホテルに忘れた大事な会議書類を、ホテルマン自身が大阪から東京まで新幹線で運び届けた
  • やむを得ず結婚記念日の宿泊をキャンセルした夫婦を元気づけるため、焼き立てのクッキー・シャンパン、お祝いのメッセージカードを持って夫婦の家を訪問した
  • 宿泊した家族の子供が、部屋にぬいぐるみを忘れた。従業員は、ホテルのマスコットとぬいぐるみが館内をめぐる写真を撮影し、「ぬいぐるみは寂しい思いをしていませんでしたよ」と、その写真とともにぬいぐるみを返送した。

などなど。
普通のホテルではちょっと考えられない、ものすごいサービス精神ですよね。

リッツカールトンでは、従業員全員がクレド(行動指針)カードを持っており、以下のことが書いてあります。

  1. 私は、強い人間関係を築き、生涯のリッツ・カールトン・ゲストを獲得します。
  2. 私は、お客様の願望やニーズには、言葉にされるものも、されないものも、常におこたえします。
  3. 私には、ユニークな、思い出に残る、パーソナルな経験をお客様にもたらすため、エンパワーメントが与えられています。
  4. 私は、「成功への要因」を達成し、ザ・リッツ・カールトン・ミスティークを作るという自分の役割を理解します。
  5. 私は、お客様のザ・リッツ・カールトンでの経験にイノベーション(革新)をもたらし、よりよいものにする機会を常に求めます。
  6. 私は、お客様の問題を自分のものとして受け止め、直ちに解決します。
  7. 私は、お客様や従業員同士のニーズを満たすよう、チームワークとラテラル・サービスを実践する職場環境を築きます。
  8. 私には、絶えず学び、成長する機会があります。
  9. 私は、自分に関係する仕事のプランニングに参画します。
  10. 私は、自分のプロフェッショナルな身だしなみ、言葉づかい、ふるまいに誇りを持ちます。
  11. 私は、お客様、職場の仲間、そして会社の機密情報および資産について、プライバシーとセキュリティを守ります。
  12. 私には、妥協のない清潔さを保ち、安全で事故のない環境を築く責任があります。
引用元:リッツカールトンホテル公式HP
https://www.ritzcarlton.com/jp/about/gold-standards

そして同時に、「ホテル(経営者)が従業員に約束すること」も載っています。

リッツ・カールトンではお客様へお約束したサービスを提供する上で、紳士・淑女こそがもっとも大切な資源です。
信頼、誠実、尊敬、高潔、決意を原則とし、私たちは、個人と会社のためになるよう持てる才能を育成し、最大限に伸ばします。
多様性を尊重し、充実した生活を深め、個人のこころざしを実現し、リッツ・カールトン・ミスティークを高める…
リッツ・カールトンは、このような職場環境をはぐくみます。

引用元:リッツカールトンホテル公式HP
https://www.ritzcarlton.com/jp/about/gold-standards

「従業員が顧客に対してする約束」が書かれていると同時に、「会社が従業員に対してする約束」も載っているんです。
顧客に対しての言葉がホームページに載っている企業は多いですが、従業員に対しての言葉が載っている企業は、実は多くはありません。

冒頭の様々なサービスの逸話。
これは想像ですが、おそらく従業員の方が主体的に、自分で考えて行ったサービスなのではないかと思います。

誰かの指示に従ったわけではなく、「顧客に感動してもらう」ために行うことは絶対に正しいという確信があるから、勇気をもって、自分で行動できる。
ひとりひとりが主体的に動くから、こういった逸話が数多く生まれてくるように思えます。

※ちなみに、リッツカールトンの従業員は、宿泊客のためなら一日2,000ドルまでは自由に使ってよい裁量権があるそうです。

何よりも、経営陣自信が、従業員に対してもクレドを示し、約束をしている。

クレドがあって、社内外に公表しているから、従業員の方も「これやったら上司に怒られるかな」とか、「ここまでやるとうざったいかな~」など不安にならず、顧客を全力でもてなすことに、真正面から勇気と確信をもって取り組めたのではないでしょうか。

採用の際にも、人をもてなすのが好きな人が集まってくるでしょうし、「もてなすとかメンドイわ~」という人を、採用応募の段階でシャットアウトすることにもなるはずです。

そもそも、なぜこのクレドが生まれたのか

リッツカールトンホテルの前身である、ホテル・リッツを創業したのは、スイス人のセザール・リッツでした。

セザールは、13人兄弟(!)の末っ子、電気も水道もない貧しい家庭で育ちました。
通っていた学校も退学になり、ワイン・ウェイターの見習いとして就職したそうです。

万博の開催をきっかけに、パリにうつったセザールは、次第に経験を積んで、何と20歳で一流レストランの支配人に抜擢されました。
メディアらしいメディアもない時代に、いち早く広告活動を行ったことが、関わったレストランの売り上げを大いに伸ばしたそうです。

とはいえ、そのまま人生順風満帆とはいかず、様々な挫折を味わいます。
貧しい出自や、学問を見につけていないこと、良家の娘を嫁に迎えたことによる焦り、劣等感。セザールは文字も十分に書けませんでした。

そういったことを克服するために、セザールは必死になって、自他ともに認める「上流階級」になろうとしていました。
自ら財を成した人間として、認められたかったそうです。

そのための手段が、「顧客を感動させる」こと。
そのためにはお客のどんな依頼も断らない。そういう信念があったそうです。

セザールの言葉は、周囲にも勇気を与えていた

以下は、セザールの残した言葉です。

「お客様はいつも正しい」
「顧客に求められたら、決してノーと言ってはいけない。
──相手が月を欲しがったとしてもだ」

引用元:経営者100の言葉―胸に熱く響く

これだけ見ると、どこのブラック企業の言葉なんだと思ってしまいますが(笑)、ただ、セザール・リッツは、これを「自分の為に」やっていたといいます。

部下にも言い聞かせていたそうです。
「お客様のためじゃない。自分のためにやるんだ。徹底的に顧客第一主義を貫けば、お客様は必ずお前を指名してくれる。高貴な心で、驚きと感動を与えれば、貧しい出の人間でも一流になれるんだ」と。
(※言い回しは想像です、念のため)

貧富の差が大きかった時代背景の中、裕福になるチャンスは少なかったのかもしれません。この言葉は従業員にどれだけの勇気と情熱を与えたでしょうか。

実際、この姿勢は上流階級から王侯貴族にまで評価され、世界有数のホテル・リッツを開業するに至っています。

セザールの死後も、その信念と情熱は失われず、現代のクレドの中に生き続けている。そう言えるのではないでしょうか。

パレット稲毛海岸・銚子の「3つの約束」

引用元:パレット稲毛海岸・銚子公式HP https://www.palette-chiba.jp/brand/

弊社がクレド策定のサポートと、ホームページ制作をお手伝いした会社に、就労移行支援事業所・パレット様があります。

パレット様は、障害のある方がスムーズに就職できるようにサポートをする事業をされています。

ただ訓練を通じて就職してもらうだけではなく、その人の適正にあった、長く働き続けることのできる職場への就職を一緒になって目指す。
そんな信念で運営されている、とても心の暖かな事業所です。

パレット稲毛海岸様では、「ひとりひとりの違いを、ひとりひとりの生きがいに」するというミッションのもと、「3つの約束」という名のクレドを制定しました。

「あなたらしさを、大切にします」
「相談してよかったと思えるように、心の声まで しっかり聴きます」
「あなたが安心して頼れるパートナーを、目指します」

引用元:パレット稲毛海岸・銚子公式HP
https://www.palette-chiba.jp/brand/

ひとりひとりの通所者の方と真剣に向き合う、そんな決意にあふれている言葉だと思います。

制定にあたっては、スタッフの方全員と何度も打ち合わせを重ね、自分たちの働く理由や、どういうあり方でいたいか、これからやりたいことを話し合いました。数十案の言葉を丁寧に吟味しながら、言葉を作っていきました。
最終的に、数多くの想いの詰まった言葉を、キャッチコピーとしてまとめあげました。

自分たちで作った言葉を、ホームページにしっかりと載せておくことで、顧客にサービスのスタンスを理解してもらえると同時に、スタッフの方自身も、行動基準を振り返って日々働いていくことができるようになります。

クレドをつくってみませんか?

もし、まだ会社にクレドがない、または実態とクレドがちょっとズレていると感じたら、改めてクレドをつくってみませんか?

行動指針と明確な言葉にし、顧客と社員に約束をすることは、社員・スタッフの方の原動力となり、情熱となり、会社を劇的に動かしていくかもしれません。

また、クレド制定の際は、経営陣の方の想い、原動力をぜひ振り返ってみてください。

セザール・リッツの信念と情熱が、現代のクレドにも通じているように、経営者の方の想いを具現化することが、クレドには非常に重要です。

  • クレド策定をどう進めて行けばよいかわからない
  • なかなか時間が取れない
  • 第三者の視点が欲しい

などなど、もしお困りの際は、ぜひ弊社にお声がけください。

クレド策定単体でも、ご相談を承っております。

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